放射能関連覚書
2013/04/28 なんかグダグダ言う人の説明がよくわからなかったので、なんとなく自分用にまとめてみる。
放射xxシリーズ
- 放射線とは、放射性物質が原子核崩壊を起こした結果放出される粒子の流れ・電磁波。
- 放射能とは、放射線を出す能力の事。
- 放射性物質とは、放射能を持つ物質の事。
放射線
原子核の崩壊により放出される粒子や電磁波。
- α崩壊:α粒子の流れ(α線)を放出。蛍光物質を光らせる奴。あまり飛ばない。
でも電離作用が強すぎて体内に取り込んじゃったりするとやばい。 - β崩壊:β粒子の流れ(β線)を放出。高速に飛び出した電子(電子、陽電子の二種類ある)の事。長い距離を飛ぶ。
移動経路にある原子に悪影響を与え余計なものを生み出す結果となるのでやばい。 - γ崩壊:波長がえらく短い電磁波(γ線)を放出。X線とそっくりさん。かなり長い距離を飛ぶ。
遮蔽が難しく透過した物質の分子構造に影響を与えるのでやばい。
放射線自体の単位(本数?強さ?)はなんだろう?
放射線を照射された『物質』に与えるエネルギー量の単位がグレイ。1グレイ=1J/kg。※吸収線量?
この『物質』が人間だった場合の単位がシーベルト。照射される場所によって与えられるエネルギー量が異なるので色々補正がかかる。
γ線は放射性物質がなければ出ない。X線は放射性物質不要(制動放射)。でも線そのものは見分けがつかない。
放射能
放射能は、1秒間に崩壊する原子核の数で表現される。単位はベクレル。
放射線の数を示すわけではない。ひとつの原子核崩壊でひとつの放射線しか出ないとは限らないから。
でも1秒間に発生する放射線の数、という説明もあった。
さて、どっちなんだろう?
Web上の説明を読んでみると
- 物質の放射能の量としての説明
- 検出した放射線の量としての説明
の二つが混在して説明されているように見える。
放射性物質
不安定な物質で、きっかけさえあれば原子核の崩壊を何度も繰り返し、安定する物質に変異していく。
放射線を生み出す放射性物質を放射線源という。
半減期とは放射性物質の放射能が元の半分に減るまでの期間。
ベクレルで表される数値だけを見ると色々引っ掛けがある。
物質A:1000万ベクレル、半減期30分 | 物質B:500万ベクレル、半減期60分 | |
---|---|---|
30分後 | 500.00万ベクレル | |
60分後 | 250.00万ベクレル | 250.00万ベクレル |
90分後 | 125.00万ベクレル | |
120分後 | 62.50万ベクレル | 125.00万ベクレル |
150分後 | 31.25万ベクレル | |
180分後 | 15.63万ベクレル | 62.50万ベクレル |
210分後 | 7.81万ベクレル | |
240分後 | 3.91万ベクレル | 31.25万ベクレル |
270分後 | 1.95万ベクレル | |
300分後 | 0.98万ベクレル | 15.63万ベクレル |
330分後 | 0.49万ベクレル | |
360分後 | 0.24万ベクレル | 7.81万ベクレル |
390分後 | 0.12万ベクレル | |
420分後 | 0.06万ベクレル | 3.91万ベクレル |
450分後 | 0.03万ベクレル | |
480分後 | 0.02万ベクレル | 1.95万ベクレル |
520分後 | 0.0076万ベクレル | |
550分後 | 0.0038万ベクレル | 0.98万ベクレル |
上の表で1万ベクレルを切るまでの時間にだいたい2倍近い差が出ている。
瞬間的に計測された放射線量(ベクレル)だけ見ても駄目で、まぁ危険なことに変わりはないが、その放射線源が何かによって考え方を変える必要がある。
大量でも半減期の短いものならすぐ許容範囲にまで線量が落ちるだろう。少量でも半減期が長ければ長い間影響を与え続けることになる。